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『きみにしか聞こえない』(映画)は、設定のための設定というか、男女二人の不思議な交信?が1時間のタイムラグがあるというところがミソであり、それ以上でもそれ以下でもないところがなんとも残念感たっぷり。

一言で言うと出会い系・限定型テレパスオカルト映画。荒っぽく言えば、『ブラックジャック』のアマチュア無線の話の変形でしかないとも言える。
それにしても、なぜリョウ(成海璃子)はクラスであそこまで孤立しているのだろうか。アニメ『ひとひら』の自信無しヒロイン・ムギチョコにだって友達はいたぞ。リョウの家庭内でのポジションも誤解をまねきやすいものだったし。私はまた『仮面ライダー555』でのクレインオルフェノク=長田結花のような、家庭内でも孤立している人なのかと思ってしまったぞ。

ただまあ、小出恵介って役者はイイね。
『牛に願いを』も観てるけど、ホントに「千秋様~」の人かね、この人。
もし、長野市から上京した文通相手がアフロヘアに口髭のオ○マだったらイヤだよなあ(笑)。
小出恵介演じる彼は、ある防災用品を持っておくべきだったね。私はそれを持っているから成海璃子を悲しませることはなかったな。

というわけで、梶尾真治の「ファース・オブ・フローズン・ピクルス」を読み返したい。広義のSFファンとしては、この映画には45点しかあげられない。

八千草『サトラレ』薫の出演はテレパスつながりってやつですか???

「超映画批評」の前田氏は勘違いしているようだけど、「おもちゃの携帯電話」は作中で明らかにリョウの妄想の産物であって本当に拾ったわけじゃないと思うぞ(保健室のシーン参照)。
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